2016
降り積もる雪の夜、静寂のなか一人ファインダーを覗いていると、ふと、どこか遠い惑星にいるような錯覚に陥る。写真に捉えられた雪は、まるで無数に輝く星のようだ。星の光が数千光年を超えて私たちに届くよう、雪もまた太古より循環し時を巡り、現在に降り注いでいる。それは、悠久の時と「いま」が触れ合う瞬間の光景でもある。